一節 #001 です。最初の一節は、小学校体育の目標の、いちばん最初の一文にしました。指導案の「本時の目標」の上に、いつも書き写しているあの一文です。
タグ:目標/見方・考え方
今回の一節
体育や保健の見方・考え方を働かせ,課題を見付け,その解決に向けた学習過程を通して,心と体を一体として捉え,生涯にわたって心身の健康を保持増進し豊かなスポーツライフを実現するための資質・能力を次のとおり育成することを目指す。
小学校学習指導要領(平成29年告示)第2章 第9節 体育 第1 目標【原文】
ひとこと:「できる」ではなく「関わり方」で書かれている
目標の最初の一句が「見方・考え方を働かせ」です。研修で「見方・考え方を働かせる場面をつくりましょう」と言われた方は多いと思います。ただ、それが何を指すのかは、この本文には書かれていません。書いてあるのは解説のほうです。
運動やスポーツを,その価値や特性に着目して,楽しさや喜びとともに体力の向上に果たす役割の視点から捉え,自己の適性等に応じた『する・みる・支える・知る』の多様な関わり方と関連付けること
小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 体育編 p.18【原文】
(ここからは私の解釈です)私が目を留めたいのは、この定義が「できる」ではなく「関わり方」の言葉で書かれていることです。「跳び箱が跳べる」は、定義の中に直接は出てきません。出てくるのは、運動の「価値や特性」に目を向け、「楽しさや喜び」と「体力の向上」の両方から捉え、自分に合った関わり方につなげる、という流れです。見方・考え方を働かせている場面とは、子どもが「この運動のどこがおもしろいのか」「自分はどのように関わるのか」「自分の関わり方はどうなのか」を考えている場面だ、と私は読んでいます。

じゃあ、跳び箱が跳べなくてもいいんですか。

そうは書いていません。技能のことは、この柱書の次に続く目標の(1)、「知識及び技能」の項目に別に書かれています【原文】。見方・考え方は、技能を身に付けるときの「目の付けどころ」「身につけ方」も含まれるというのが私の読みです。
読者への問い
明日の授業、目の前の子どもに、今日の授業は「運動にどう関わったのか」、「その関わり方はどうだったのか」を振り返らせてください。その振り返りが、あなたの授業にまた返ってくるのではないでしょうか。
次回の一節 #002 では、この定義が、次期に向けたWG取りまとめ(案)でどう書かれているかを並べて読みます。
出典
- 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)」第2章 第9節 体育 第1 目標
- 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 体育編」p.18 https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/03/18/1387017_010.pdf


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