今回は、教える人が足りないという話が続く。
9月27日から10月1日までの教育ニュースから、二件を取り上げる。どちらも教員不足をめぐる話だが、向きが逆である。ひとつは採用を前倒しするという国内の手当てで、もうひとつは不足そのものの広がりを各国で測った国際比較である。手を打つ側と、測る側。同じ問題を違う角度から見た二本として読める。
国内の教育ニュース
宮城県、大学推薦による大学3年生特別選考を実施
宮城県教育委員会が、2028年度採用の「大学推薦による大学3年生特別選考」を実施する。対象は小学校教員職で、試験は2026年12月12日。筆記試験、個人面接2回、集団討議で構成され、推薦する大学と人数は県教委が指定する。前年度の同選考では、応募した15人全員が合格している。
出典:ReseEd「【教員採用】宮城県、大学推薦による大3生特別選考を実施」(2026年9月29日)
筆者コメント
この選考は問題の先送りであり、各自治体が少ない候補者を取り合っているにすぎない。教員不足という問題の根本的な解決にはなっていないのである。背景には、職業選択肢の拡大、少子化、都市志向など、問題は各層にありそうだ。であれば、短期・中期・長期のそれぞれで施策を打ち出さなければだめだろう。しかし、それには省庁間の連携が必要になる。そこは苦手なところだろう。
海外の教育ニュース
OECD「図表でみる教育2026」、教員不足が焦点に
OECDが9月29日に公表した「図表でみる教育2026(Education at a Glance 2026)」は、教員不足を特集テーマとした。2025年には15歳の約4割が、校長が教員不足を指導の妨げになっていると認める学校に在籍しており、2018年の27%から上昇している。OECD諸国の初等・中等教員の約1割は、正規の資格を持たないまま教壇に立っている。
出典:Education Week「How the U.S. Teaching Profession Compares to Global Peers」(2026年9月)
筆者コメント
これは衝撃的な数字である。各国で共通した問題が起こるということは、その背後に共通した何らかの要因が埋もれているはずだ。個々の国の事情だけに原因を求めてしまえば、その共通の要因は見えないままになってしまう。国際比較のデータが、埋もれている要因を掘り起こす手がかりとなり、解決の一助となればよいのだが。
本記事の要約は各出典記事の内容にもとづき、筆者が要点を整理したものです。


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